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がら紡と手つむぎ

今週は自然栽培綿フェアの商品紹介をしてきまして、「がら紡」という言葉がたくさん出てきました。
それってなんなん? という方もいらっしゃるかもしれないので、ここでもう一度おさらいを。
 
⭐️ガラ紡とは(ウイキペディア参照) 
明治時代(1876年)に臥雲辰致(がうんたっち)という発明家でもあるお坊さんが、考案した紡績機です。
1887年をピークに近代的な機械紡績に圧迫されて衰退。現在、国内ではわずか2~3軒で使われています。
 

 
円筒形の容器に綿を詰め、垂直に立てた円筒を回転させながら、綿を上に引き出すことにより撚りをかけ糸を紡ぎます。
そのガラガラという騒音から、ガラ紡と呼ばれました。
  
一般紡績機の1/100のスピード、スピンドルに近い機構でゆっくり紡がれる糸には手紡ぎに近い素朴な風合いがあります。
がら紡および手紡ぎは、綿毛がゆっくりと繊維になっていくので、無理なく自然に紡がれたいまま糸になっていきます。
その時にふんわりと空気を含み、太さの不均一なボコボコした糸になります。
 
一般の紡績は、たくさんの工程を経て太さが均一な細い糸にします。
綿毛をまっすぐに揃え、高速回転や強く引っ張る力で均一の糸を作り出します。 
 
▼紡がれた糸の拡大写真で比較してみてください。左が手紡ぎ(がら紡)、右が一般紡績の糸 
  
紡ぎ方によって糸の仕上がりがこれだけ違うので、織り上がった生地の表情や手触りは明らかに違います。
「がら紡」の糸を使った生地は、空気を含んでふわふわとやわらかく、表面に独特の風合いがあらわれます。
やはり実際に触って、使ってみていただきたい「がら紡」の製品。
少しお値段は張りますが、ハンカチやタオル、パジャマやシーツなどの寝具類、靴下やインナーなど、ぜひ日常使いをしてみてください。
 
一部の商品(ベビー用品やインナー)には「手紡ぎ」の糸が使われています。こちらも是非。
人の手が紡いだやわらかな糸に包まれる心地よさを!手紡ぎの糸は残っているだけで終了なので、貴重です〜。 
  
自然栽培綿の生地を生産している益久染織研究所では、綿の栽培〜糸の生産を中国山東省で行なっています。
そこでは長いあいだ「手紡ぎ」による糸の生産をしてきました。
しかし時代と共に手紡ぎの担い手が減少し、かつて日本人が持ち込んでいた「がら紡機」を復活させました。
 
 

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