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手漉き紙を壁に貼る kさん宅 -3 施工中〜その後…

壁の手漉き紙貼りのビフォーアフターと下見の様子をレポートした Kさん宅、 (5/24、25 のブログ記事)
今回は実際の施工の様子&その後のアクシデントについてレポートします〜。

手漉き紙は必要枚数+予備分を取り寄せ、道具(刷毛類)と共に当日に持参。
糊は Kさんのほうで手配をしていただきました。
使った糊は [貼れ晴れ] : 自然素材系壁紙施工用でんぷん糊 → 素材工房さんで取り扱っています

まずは糊の準備。袋から出したらそのまましばらくよく撹拌します。(最初は意外とかたくて混ぜにくかったです)
ある程度やわらかくなったら、水を少しずつ加えながら攪拌をくりかえし、適度な硬さになるまで続けます。

作業の流れとしては、紙を用意(必要な場合はカット)→ 水を塗る〜糊を塗る → 壁の下から貼っていく。
下地を整える作業をしてくださっていたリフォーム業のAさんも途中から作業に加わり、3人で流れ作業的にやりました。
一般的な業者さんは、普段使わない素材には手を出したがらないことが多いですが、Aさんは前向きでたのもしかったです。
この素材はラフに貼った方がいい感じ!と楽しみながら、テキパキと進めてくださいました。

紙はなるべく無駄が出ないように、事前にどのように割付けて貼るかを考えて絵を描いています。
ただ実際は図面通りにいかないところも多々あるので、現場合わせで臨機応変に貼っていきます。
紙の貼り方については、こちらに詳しくまとめてあります。⭐️ 機会がありましたら挑戦してみてください!

貼り終わったところの写真。まだ紙がかわいておらず湿っています。↑

そして、その後のアクシデントの話・・・いわゆる失敗談ですが、恥をしのんで。
貼った翌日、様子が気になりKさんにメールをしたところ、落ち着いた雰囲気で気に入っているが一部の紙が浮いてしまったとのこと。
なんとも衝撃の写真が送られてきました↓ 浮いてしまうことは過去にもありましたが、こんなに激しいのは初めて。
しかも、浮いた部分は作業開始直後に Kさんに説明しながら丁寧に2人で貼ったところだったんです。なぜ???
原因を究明するために、手漉き紙の入手先で施工もされていた O:g さんに電話で相談したところ、すぐに指摘がありました。

手漉き紙(ほしずな)は厚みがある紙なので丁寧に水をふくませた・・・と話したところ、それがよくなかったかもとのこと。


↑写真は初日に貼り終わった時の湿った状態 & 翌日に紙が乾燥し浮いていしまったところ

紙が厚い分たっぷりと水を含む → 紙が伸びる。 (時間をかけるほど紙が伸びる)
乾燥の際にもとにもどろうとする力が強い=紙をひっぱる
下地のビニールクロスとの接着がまだ弱い段階で、紙のひっぱりの力のほうが勝ってしまってのでないかとの見解でした。

なるほど!と納得。kさんにはお詫びとご説明をして、貼り直しにうかがいました。
経験不足により、Kさんにはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳なかったです。

浮きがひどかった下の2段は霧吹きで濡らして紙をはがし、新たな紙を貼りました。
前回より紙を小さくし、糊をぬったらすぐに貼っていくように注意しながら作業をしました。

紙にまんべんなく水を塗る必要はあるけれど、厚手の紙の場合は時間をかけずに素早く作業をしたほうがよいということ。
経験を通して学びました。
手漉き紙は伸び縮みする素材 & 厚みもいろいろ。壁の下地もいろいろあるので、さまざまな条件がからみあいます。
個性ある素材と付き合いは、読みきれない部分もありますが、工夫を楽しみながら取り入れていただけたらうれしいです。
ビニールクロス貼りの壁よりも断然いいです!
 

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