カーテンの補修

先日、4年前程前にカーテンを購入いただいたお客様から、お子さんががひっかけて穴をあけてしまい、買い替えるにはまだ早いし、なおすことはできないでしょうか?というご相談をうけました。
写真をメイルで送っていただいたところ、小さな穴がいくつかと、大きめの穴がひとつ・・・。

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なおせるかどうか、若干の不安があったのですが、布をお預かりして検討することにしました。
そして、こまかい作業がとても得意な縫い子さんに相談したところ、時間をかければなおせます!とのこで、やっていただきました。

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穴の周囲の糸を少し抜き、新たに糸を1本ずつ入れて行くという作業。
糸のはじは結ばずに、ホツレ止め用の接着剤でかためています。
キズはわかりますが、ほとんど気にならないぐらいに、穴をふさぐことができました。

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以前にも、納品後10年以上たつお客さまから、レースカーテンの布が裂けてしまったのだけれど、できればもうしばらく使いたいのでなんとかならないか、というご相談を受けたことがありました。
その時は、アイロンで付けられる薄手の布テープを、裂けた部分に裏から張り付け、応急処置をしました。
 
10年以上カーテンとして使用したた薄手の布が、裂けてしまった、という声は時々聞きます。
直射日光にさらされ、色が変化すると同時に、繊維も劣化して弱くなっているのです。
自然素材だから弱いということではなく、化繊のカーテン布でも同じです。
その場合は、布の寿命ということ。基本的には買い替えをおすすめしますが、すぐには買い替えられないなど、こまったことがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

自然栽培綿カーテン、なるべく長く快適に使っていただけたらと思っています。
 
 

綿はもともと茶色かった

写真は国立市谷保の畑の綿花&今年収穫した綿花(茶綿)です。今年、綿の栽培を少しだけお手伝いさせてもらいました。
自分で収穫した愛おしい綿花!数個いただき、お客さんにお見せしたり、自分でながめてにやにやしています。右写真の茶綿はフカフカのぬいぐるみのような触り心地でうっとり(?)白綿とはが少しちがう感触なのです。(是非、店頭で触れてみて下さい)
 
写真

茶綿と書いて「ちゃめん」または「ちゃわた」と読みます。「茶綿」を人に見せると、染めたもの?とか、知らなかったと言われることが多いですが、そもそも綿の原種は茶色だったのだそうです。
谷保の畑では白綿と茶綿と作っていましたが、茶綿のほうが大きなコットンボールができたし、この触り心地・・・茶綿のほうが油分が多く、綿の力が強いのではないかと思います。
自然栽培綿カーテンの布では、白綿よりも茶綿の方が紫外線カット率が高いのですから。
 
白の方が染めやすいからという理由で、品種改良してうまれたのが白綿。
色を染めるために白い綿、そういう発想も必要なことかもしれません。けれど人間の価値観、欲望のままにものごとを進めたために、自然界のバランスを壊してしまっている現状があります。
生産性や経済効率という観点から、綿の栽培に農薬が多量に使われているのも同じこと。
人間も自然の一部。結局は自分たちにツケがまわってくるというのに・・・
もっとまわりの自然、地球の声に耳を傾けながら世の中のものごとを進められないものかと、いろいろな場面ではがゆく感じています。自分自身に振り返って、身の回りのできるところから意識していきたいです。個人の意識が集まって、大きな流れになることを願って。
 
あ、綿のことから大きな話しになってしまいました。
もちろん、白綿さんが悪者ってことじゃないですから〜
 

色の変化は自然のもの

自然栽培綿の布は、太陽の光にあたったり、洗濯されることで色が変化します。
茶綿と草木染めは色が少し明るく(白っぽく)なり、きなりは黄色みが抜けて白くなります。
変化しても、安堵感のあるいい色です。自然のものとしてお楽しみください。

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↑柿渋染の布(N-15) 以前西日のあたる所に展示していたもの。端の方がかなり白っぽく焼けています。

自然素材はもともと色やサイズが不均一、時とともに変化します。
例えば、木のフローリング材は経年変化で色が焼けるし、すき間ができたり反ったりします。
けれど、ツヤが出たり、風化した様子は味わいがあり、キズやシミさえもいとおしく感じられます。
メンテナンスをちゃんとすれば、長い間使い続けることもできます。それが自然素材の良いところ。

それに対して、ほとんどの人工的な素材は、変化を楽しむどころか、年月と共に古びていくだけ。
結局使い捨てのゴミになってしまいます。
インテリア関連で言うと、家具などに使われるプリント合板や、新建材などがそれにあたります。

なにかモノを選ぶ時に、色や仕上げが安定しているもの、メンテナンスが楽なもの、なるべく安く、という点を重視すると、人工的な素材の選択になりがちです。
しかし結局、人間の都合により作り出されたそれらは、人にも環境にも良い影響を及ぼさないと考えます。
視点を変えて、より多くの人が自然素材に目を向けていったら、世の中がもう少し心地よくなるのではないかなあと思うんです。(だからこの仕事をやっているわけなんですけど)

時とともに変化する・・・人間も同じこと。その変化を素直に受け入れ、楽しみたいものです。

 

自然の力で紫外線カット

自然栽培綿カーテンの布は、化学的な加工をしてなくても紫外線をカットする機能があります。
必要な紫外線は吸収し、不必要な量は入れないという植物の力です。
自然の力ってすごいなあと思います。

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自然栽培綿の布は、下の3つの理由から、紫外線のカット率が高いと考えられます。
 
1/農薬などで痛めつけられることなく、紫外線から自らを守る力を綿花が持ち続けている。
2/手で紡ぐため、綿の柔らかい繊維の特性(UVをカットする)が残っている。
3/織りの工程でも時間をかけて丁重に布にしているため、繊維の特性を失わないでいられる。
  
​布の検査をした結果
ガーゼレースで60%前後、白綿ドレープで90%以上、柿渋染め、茶綿で98%以上のカット率。
茶綿は綿の原種のためか、カット率が非常に高いです。
(日本紡績検査協会の試験結果にもとづいたもので、一部の布についてのみ試験しています)
布品番とカット率の記載はこちら 

 

身体にやさしいカーテン

「自然栽培綿カーテンは身体にやさしいカーテンです」と言うと
一般的なカーテンと何がちがうの??という疑問もたれる方もいらっしゃると思います。
 
DSC_0716ひとつは、一般的カーテン生地にされている、防炎、防汚、抗菌などの薬品による加工をいっさいしていない、ということ。
自然栽培綿カーテンは、お部屋の空気を汚すことがありません。
カーテンがお部屋の空気を汚すなんて!と思われるかもしれませんが、カーテン生地に使われる薬品が空気中に発散されている場合があるのです。目に見えない、臭わないので、ほとんどの人は感じないですが、敏感な方は反応が出ます。
それ以外にも空気の中には見えない化学物質がたくさんあります。
それらは呼吸により体内にとりこまれ、知らぬ間に蓄積していく… 考えると恐ろしいですよね。(不安をあおりたくはないですが)
特に子供のことを考えると心配になります。放射能の問題とよく似ています。
 
 
それともうひとつ、自然栽培綿は紫外線を62~99%カットします。
ご存知のように、紫外線をたくさん浴びると、肌に炎症や日焼けを引き起こし、さらには免疫力を弱め、体内にまで影響を与えることになります。
紫外線対策(UVケア)は、シミ、シワ、ソバカスを防ぐという美容の観点から言われることが多かったですが、ここ数年では体への有害性を考慮し、子供の頃からする必要があると意識されるようになりました。
太陽光はガラス越しに室内にも降り注ぎます。屋内の紫外線対策にも、お役にたてる素材です。

手紡ぎ糸のゆらぎ

手つむぎ糸は「より」が柔らかく、必ず太さにむらがあります。 (熟練者でも太いところや細いところが生じます。)この不均一な糸のむらが、人間にとって心地よいのだと思います。
いわゆる「ゆらぎ」の法則でしょうか。

*ゆらぎの法則とは:::小川のせせらぎや木漏れ日など、自然界にある不規則なリズムが
 人に心地よさなど快適な感覚を与えてくれるというもの。
 
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写真の布 品番:R-30 布巾:140〜145㎝ 単価:5500円/m

32種類の布の中で、糸の紡ぎのむらを最もわかりやすく感じていただけるのは、自然な透け感のガーゼ系の布です。上写真の布の他、バリエーションがございます。(品番:R-31〜36)布一覧参照
 
ガーゼ系と呼んでいるこの布、カテゴリーとしてはレースのカーテンですが、一般的なレースと比べると透けません。昼間は外からの視線を完全に遮りつつ、光は取り入れる、というもの。
レースとドレープの中間的な感覚で、1枚がけにする方も多いです。